脱原発福島県民会議による福島県要請行動に「守る会」としても賛同・参加〜トリチウム汚染水(ALPS処理水)海洋放出中止、及び甲状腺検査サポート事業改善について要請(2023.11.2)

11月2日、脱原発福島県民会議による福島県要請行動に「福島原発事故被害から健康と暮しを守る会」としても賛同し、「守る会」から佐藤龍彦(事務局長)、振津(アドバイザー)が参加しました。(脱原発県民会議は福島県平和フォーラム、プルサーマル反対双葉地方住民会議、社民党福島県連合で構成。前記の二名は脱原発福島県民会議としての参加も兼ねる。)

要請課題は、脱原発県民会議が以前から取り組んできた、トリチウム汚染水(ALPS処理水)海洋放出中止と、甲状腺検査サポート事業改善についてです(要請書参照)。県民会議からは、角田政志・狩野守共同代表はじめ6名が出席し、県はそれぞれ、原子力安全対策課県民健康調査課、県民健康調査課が対応しました。

「8月24日、東京電力は汚染水の海洋放出を県民の理解のないままに見切り発車」したことに対し、「国と東京電力に対して汚染水海洋放出の即時中止を求め」、「汚染水の海洋放出に際して、被災県としての見解を述べてください。」等々要請しました。それに対し、原子力安全対策課は、「国の方針決定に従い、東京電力は海洋放出を実施した。県は国に要望書を提出した。」「(関係者の理解なしには放出しないとの)約束事は漁連が協定を結んだものである。漁連の生業継続を支援していく。」と、県は「関係者ではない」かのような回答。

また、10月25日に多核種除去設備(ALPS)の配管洗浄中に起きた労働者の被ばく事故についても、汚染水処理を巡る重大な労働者被ばく事故として質問・要請項目に急遽追加しました。県は「廃炉監視委員会を開き協議した。」とはいうものの、事の重大さを受け止めて事故の徹底究明には至らない態度です。「ALPS処理に関する事故。海洋放出を止め総点検を実施してこそ国民への理解醸成に繋がる。」との私たちの訴えに応える返答はありませんでした。

「安全かつ着実な廃炉」を唱える福島県は、緊張感を持って、国や東電に対する「チェック機能」を果たしているとは到底言えない状況です。

「甲状腺検査サポート事業」については、同事業が開始された2015年以降ずっと、窓口負担をなくす(現物支給)、事務手続きを簡素化し患者負担を軽減することなどの改善を脱原発県民会議は求め続けています。この要求は、患者さんからの切実な要望を背景に求めてきたものです。しかし、「関係機関との調整」を理由に、なかなか具体的な作業が進まず、県民健康調査課の担当者が交代する度に一から議論を始めなければならない状況が続いています。それでも、前回までの話し合いの中では、「改善最重要課題と位置づけ実現に向けて検討する」とされていました。しかし今回対応した担当者は「現物支給は難しい」と、これまでの話し合いの進展を全く無視し後退させるような回答をしました。残念ながら時間の制限もあり、ほとんど議論することもできず、改めての「今後の改善を確認する」ということで次の話し合いを待たねばならない状況でした。

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