11月15日、浪江町地域スポーツセンターで「福島原発事故被害から健康と暮しを守る会」(「守る会」)第4回総会が、福島県内と新潟、神奈川などから約30名が参加して開催されました。2022年10月に発足してから3年、1.「医療費減免等」支援打ち切り反対、2. 国の責任で「健康手帳」交付、3. 完全賠償の三つの要求を柱に、全国署名を呼びかけ、全国各地の原水禁・平和運動センターへの働きかけ、「10団体呼びかけ」政府交渉、双相地区中心に県内の自治体や労組の訪問、原水禁世界大会でのリーフ配布、等々、事務局を中心に地道に活動に取り組んできました。会のロゴマークの牛のように、ゆっくりとした歩みで、すぐに要求が実現できるような状況ではありませんが、多くの人々に支えられながら着実に前進していることが確認できた第4回総会でした。

開会挨拶で紺野会長は、浪江町からいわきに避難していた女子高校生が最近亡くなり葬儀に駆けつけたこと、2歳の時に事故に遭ったその子が避難先でいじめにあったことを話し「改めて原発事故の悲惨さを感じさせられた。二度とこのようなことが起こらないようにしなければ。」と訴えました。
佐藤龍彦事務局長から、総会の意義と課題、活動報告・総括・方針・当面の活動計画が一括提起され、「被害の実相と、情勢認識の共有、三つの課題に向けた統一行動に引き続き取り組み、事故15年に向けて運動を集約しよう」と報告されました。とりわけ、国・電力資本・総資本の総意として、東電の柏崎刈羽原発再稼働が強行されようとしているのに対し、再稼働に反対する新潟県民の闘いと連帯し、「フクシマの悲劇を切り返さない命を守る闘い」「自らの闘いとして位置付け」、新潟の運動と連携して福島県知事の反対表明要請・県市町村議会の反対意見決議などに取り組もうとの提起がありました。
新潟の参加者から「新潟県民の6割は東電に対する不信感を表明。反対理由を訴え再稼働を阻止したい。」と力強い発言がありました。また、「健康手帳のことは、まだあまり広く知られていない。ウェブ署名なども活用して広げたらどうか。」「浪江町が町民に配布した健康手帳は、どのように活用されているのか」「守る会の課題はとても大切。年金生活者にとっては非常に厳しい状況であり、命をかけるたたかいだ。」等々、活発な質疑討論がされました。
総会に先立つオープニングでは日本音楽協会福島支部のメンバーによる「望郷」(作詞・曲は、葛尾村の故 小島力さん)など3曲が歌われました。また、来賓には斉藤祐樹 衆議院議員、佐々木恵寿 福島県議会議員、上壁充 いわき市議、等が激励に駆けつけました。

